不動産仲介とは？支払う手数料と売却で仲介業者を利用するメリット


　広告やCMなどで「不動産仲介」という言葉を見掛ける機会は少なくありません。
しかし、具体的にはどういったものか知らない方もいるのではないでしょうか？
そこで今回は、不動産仲介とはなにか、不動産売却の際に支払う手数料や仲介業者を利用するメリットについてご紹介します。



不動産仲介とは？

　不動産仲介とは、不動産の売主と買主の間に立って売買契約を成立させることです。宅地建物取引業者のうち、 「売主」や「貸主」ではなく「仲介」や「媒介」と表示されている業者が不動産仲介業者となります。


売買契約を成立させるために、物件の価格査定や調査、広告宣伝などの販売活動、重要事項説明書、契約書などの書類作成を行うのが主な業務です。 それらの活動に対する報酬が「仲介手数料」になります。


仲介手数料を支払うタイミングや計算方法


　前述のとおり、不動産仲介手数料とは、売買契約が成立した際に依頼主から不動産仲介会社へ支払う報酬です。 成功報酬となるため契約が成立しなかった場合には発生しませんが、売却する場合でも仲介手数料が発生します。

この場合の売却損は売却代金から取得費を差し引いた金額になります。

　仲介手数料は、宅地建物取引業法でその上限が定められています。取引価格に応じてその割合は変わってきますが、取引価格が400万円を超える場合は 「取引価格×3％+6万円」で計算するのです。例えば3,000万円の住宅を売却した場合の仲介手数料は、3,000万円×3％+6万円＝96万円。ここに消費税が 加算された金額を諸費用とは別に不動産仲介業者に支払うことになります。


ただし、法律違反となる金額を請求してくる悪質な業者もいます。計算方法を知っておくことで、仲介手数料が どのくらい掛かるのかを事前に把握できるだけでなく、法外な請求も避けられるため安心です。

仲介手数料は、売買契約時に半金、引き渡し・残代金決済時に半金を支払うのが一般的になります。取引や不動産仲介会社によっても異なる場合があるため、 事前に確認するようにしましょう。また、不動産仲介会社に依頼して買い替えをする場合は、売却時だけでなく購入時にも仲介手数料が掛かってきます。 売却・購入価格とも3,000万円であれば 購入時96万円（税抜き）+売却時96万円（税抜き）＝192万円（税抜き）の仲介手数料が掛かります。

売却で仲介業者を利用するメリットとは？


　仲介業者の話題となると「売却できた金額が全て入ってこないのは嫌だ」「買主は自分で探そうかな」 「不動産仲介会社にお願いする意味ってあるの？」といった意見も耳にします。売却価格にもよりますが仲介手数料だけで数十万円～もの金額が 必要となると、損をした気分になってしまうためでしょう。

しかし、もし不動産仲介会社へ依頼することのメリットを知らずに毛嫌いしているようであれば、それがむしろ「損」かもしれません。

　不動産取引には、さまざまな専門知識やノウハウが必要です。経験を生かした各種交渉や法律を守った契約の締結など、知識を必要とする手続きは多岐にわたります。 仲介業者に依頼すれば、それらを1から学ぶ必要はありません。


　売却の際は、物件の特性や地域性を加味した販売活動で購入希望者を効率的に 探せて、内覧の調整や契約、決済などの対応も適切に行ってもらえます。そのため、スムーズな不動産取引へと導いてくれるというわけです。

　個人で行う場合は、買主との契約条件が折り合わずトラブルに陥る可能性もあります。売り時を逃してしまい、 売却価格を大幅に見直すこともあるでしょう。 大きな資産である不動産を売却する際には、仲介手数料を支払ってでも業者に依頼した方が、最終的にはコストを抑えられる場合も。 仲介業者は不動産取引の専門家であり、 手数料は専門家への相談料でもあるのです。

おわりに

　不動産の売却時に掛かってくる仲介手数料は、一見大きな出費に感じるかもしれませんが、個人で売りに出す際のデメリットと比較して、メリットの方が多いことも 少なくありません。

販売期間中は不安や疑問が次から次へと出てくるものです。仲介業者に依頼する最大のメリットは、それらを確実に解決しつつ、満足できる売却につなげることができる点ではないでしょうか。

（平成29年3月）



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